プログラミングの道を歩む中で、多くの人が
「どんなスキルが必要なのか」
「どうやったら良いエンジニアになれるのか」
と悩んでいます。
私が17年間のITエンジニア経験と、その後の講師としての日々から学んだことを今日はお伝えします。
実は、優れたITエンジニアになるために最も重要なのは、好奇心と学ぶ情熱なのです。
テクノロジーの世界は常に変化し続けています。
新しい言語、フレームワーク、ツールが次々と生まれる環境では、「これで完璧だ」と立ち止まることはできません。
「なぜこうなるのだろう」
「どうやったらもっと良くなるのか」
と問い続ける好奇心と、学び続ける情熱があれば、変化を恐れずに成長し続けることができるのです。
私自身、エンジニアとして働いていた時期には、技術力だけを追い求めていました。
より難しいコードを書けるようになること、より複雑な問題を解決できるようになることだけを目標にしていたのです。
確かにそれも大切なスキルです。
論理的思考で問題を分解し、一歩一歩解決していく能力は、エンジニアの基本中の基本です。
また、コードの細部にまで気を配る注意力も欠かせません。
ちょっとしたミスが大きな問題を引き起こすことがあるのがプログラミングの世界なのですから。
しかし、それだけでは不十分だったのです。
うつ状態に陥った経験から私が学んだのは、テクニカルスキルだけでなく、チームで協力する姿勢や、仕事を楽しむ心の持ち方も同じくらい重要だということでした。
現代のソフトウェア開発は、ほとんどの場合チームでの作業です。
一人で完結することはめったにありません。
だからこそ、自分の考えを明確に表現し、他のメンバーの意見に耳を傾け、時には妥協点を見つけながら前に進む能力が必要なのです。
技術的な議論の中でも、互いを尊重し、共通の目標に向かって協働できる人材は、どんなチームでも重宝されます。
そして何より大切なのは、この仕事を心から楽しめる姿勢です。
プログラミングは創造的な作業です。
自分のコードが動いた時の喜び、ユーザーに価値を提供できた時の達成感、チームで難問を解決した時の連帯感。
これらを純粋に楽しめる人は、長く輝き続けることができるでしょう。
講師になってから多くの受講者と接する中で気づいたのは、最初は全くの初心者だった方々も、好奇心と情熱があれば驚くほど速く成長するということです。
逆に、高い技術力を持っていても、学ぶ姿勢を失ってしまった人は、すぐに時代に取り残されてしまいます。
私も17年間のエンジニア生活の中で、一度は挫折を経験しました。
しかし、それは今思えば必要な経験だったのかもしれません。
その経験があったからこそ、今はストレングスコーチとしての視点も取り入れながら、受講者一人ひとりの強みを活かした指導ができるようになったのですから。
プログラミングの世界は、論理的であると同時に、深く人間的な世界でもあります。
コードを書くのは機械ではなく人間なのです。
だからこそ、人間関係やコミュニケーション、そして自分自身の心と向き合うことも、技術の習得と同じくらい重要になってきます。
私が合同会社フェデュケーションを起業したのも、単にプログラミングのテクニックだけでなく、ITの仕事を通じて人生を豊かにする方法を多くの人に伝えたいと思ったからです。
プログラミングは単なる技術ではなく、問題解決の思考法であり、創造性を発揮する手段であり、世界とつながるツールでもあります。
もし今、プログラミングの道を歩み始めたばかりの方がいれば、ぜひ覚えておいてください。
完璧を目指すのではなく、常に学び続けること。
一人で抱え込まずにチームの力を借りること。
そして何より、コードを書く喜びを大切にすること。
それがITエンジニアとして長く、そして幸せに働くための秘訣です。
天職に出会えた今、私は以前よりも笑顔で過ごせるようになりました。
皆さんも自分の強みを活かせる場所で、心から仕事を楽しめる日が来ることを願っています。
好奇心と情熱を持って、一緒にITの素晴らしい世界を探検していきましょう。