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ここでは数と数字について学んでいきます。
コンピュータについて学ぶのに、なぜ数と数字について学ぶのでしょうか。
それは、コンピュータの歴史は計算の歴史でもあるからです。
現在のコンピュータは色々なことができるので、複雑に思われがちですが、実は内部で0と1の計算をしているのに過ぎないのです。
皆さんはご存じでしたでしょうか。
コンピュータという言葉は元々職業を指していたのです。
現代の私たちがコンピュータと聞くとWindowsやMacのパソコンを思い浮かべがちですが、元は全く別の意味でした。
計算手という計算をする仕事が昔はあったのです。
コンピュータのcomputeとは英語で計算をするを意味しており、そこにerがつくことで「〜する人」、つまり計算をする人、計算手となります。
具体的な仕事内容としては、「銀行や保険会社の複利計算」 「航海の際の位置の測定」 「戦争での弾道の軌道計算」など、計算することはあらゆる場面で必要とされていました。
計算手は大学生がアルバイトですることも多く、機械が登場するまではポピュラーな仕事でした。
昔は計算をする職業を意味したコンピューターは現代では計算をする機械を指します。
つまりWindowsやMacのパソコンとなったのです。
時代が変わり、昔とは形も大きく変わりました。
とは言え、計算をすること、数を扱うことがコンピューターの一番の役割であると言うことをここでは押さえておきましょう。
数を扱うことがコンピューターの一番の役割であるという説明をしました。
最後にもう少し、数と数字について考えてみましょう。
もう一つ皆さんに質問です。
数と数字という言葉はなにが違うのでしょうか。
2つは同じような言葉ですが、意味することは全く異なります。
数はモノの集合を表す概念であり、数字は数を表す記号だということです。
つまり、数は目に見えない抽象的な概念であり、数字はそれを具体的な形にするための手段です。
これだけでは分かり難いので、具体例を見ていきましょう。
たとえば、私たちの目の前にリンゴが3つあったとします。
これらを表す数字にはどのような種類があるでしょうか。
これをアラビア数字という手段で表すと「3」となります。
他にも漢数字で表すと「三」、ローマ数字「Ⅲ」、ギリシャ数字「γ」等、様々な方法があります。
このように一つの数を表すのにも、様々な方法があります。
どうしてこんなにも数と数字の違いをしつこく説明したのでしょうか。
それは、コンピューターという機械を実現できた理由になるからです。
つまり、数という概念を簡単に表せる数字という手段が発明されたからこそ、コンピュータは実現できたのです。
コンピューターの計算に使われるアラビア数字は色々な数を表す手段がある中でも計算もしやすく、大きな数を表しやすい数字なのです。
では、そもそもなぜ数字は誕生したのでしょうか。
数字は人間にとって、自分たちの感覚だけでは捉えきれないたくさんの数を扱うために必要な道具でした。
数字がないとモノの多さや大きさを正確に伝えることができません。
たとえば先ほどの例で言うと、リンゴが12個あったとしましょう。
これらを数字を使わないで数えるにはどうしたら良いのでしょうか。
両手の10本の指を使って数えることもできますが、それだけではかなり不便なことがわかるでしょう。
また、これらのリンゴの数を言葉を使って表現するのはどうでしょうか。
すごく多い、少し多い、まあまあ多い等、かなり曖昧なモノになってしまいます。
多いという感覚はかなり個人の主観によるモノです。
客観的にモノの多さや大きさを表すにはやはり数字が必要になってきます。
人間は数によって自分たちの感覚以上のたくさんの情報を扱えるようになりました。
また、数の計算をすれば、未来やもしものことも予測することができます。
コンピューターもこの数を数えることで、絶大な力を発揮しました。
コンピュータは内部で高速に計算をしている機械であるということを押さえておきましょう。
参考図書
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