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やる気が出ないのは、あなたのせいじゃない。プログラミング学習で気づいた"動き出す"ための本質

やる気が出ないのは、あなたのせいじゃない。プログラミング学習で気づいた"動き出す"ための本質 「やる気が出たら始めよう」と思っているうちに、気がつけば何週間も経っていた、という経験はないでしょうか。


私がプログラミング講師として多くの受講者と向き合ってきた中で、最もよく聞く言葉のひとつが「やる気が出なくて」という一言です。

決して珍しい悩みではありません。

とはいえ、この「やる気待ち」の状態が長引くほど、学習のスタートラインから遠ざかっていくのも事実です。

プログラミングは特に、「難しそう」「自分には向いていないかも」という先入観と戦いながらスタートする人が多いジャンルです。

だから余計に、踏み出す一歩が重くなる。

その気持ちは、十分すぎるほどわかります。

あなただけが特別に意志が弱いわけでも、向いていないわけでもない。

ただ、スタートの切り方を少し変えるだけで、同じ自分がまったく違う動き方をするようになります。


では、やる気はどこから来るのでしょう。


実のところ、多くの人が「やる気→行動」という順番だと思い込んでいます。

でも現実は逆です。

「行動→やる気」なんです。

これは心理学でも広く知られていることですが、実際に体感してみると、その納得感は別物でしょう。

私自身もかつてはITエンジニアとして働いていた時期があって、燃え尽きてしまった経験があります。

何もしたくない、画面すら見たくない、コードという文字列が暗号にしか見えない、そんな時期を過ごしたことがある。

それでも今こうして毎日キーボードに向かっていられるのは、あのどん底の時期に気づいたことがあるからです。

やる気は、行動の「前」には来ない。

ずっとそう信じていた自分が間違っていたと認めることが、立ち直る最初のきっかけになりました。


では何から始めればいいか。

答えはシンプルで、1行のコードを書くことです。


「たった1行?」と思うかもしれません。

それでいいんです。

1行だけ書く、ただそれだけを自分に課してみてください。

print("Hello") でも、変数を1つ定義するだけでも構いません。

その小さな行動が、次の1行を引き出します。

次の1行が、また次へとつながる。

気づけば10分、20分と手が動いている。

これが「行動がやる気を呼ぶ」メカニズムです。

難しい理屈は後回しでいい。

まず手を動かす、それに尽きます。

プログラミングの世界はとても広くて、覚えることも多い。

でも最初の1行は、どんな初心者にも等しく書けます。

そこに技術の差はない。

あるのは「書くか、書かないか」だけです。


私が講義の中で受講者に繰り返し伝えていることがあります。

「習慣になるまでの最初の壁を、いかに低くするか」がすべてだ、ということです。

やる気に頼るのではなく、仕組みに頼る。

毎日同じ時間に、同じ場所で、ほんの少しだけコードを書く。

それを続けるうちに、書かないと落ち着かない感覚が生まれてきます。

さて、あなたには毎日5分、確保できる時間帯がありますか。

朝起きてすぐでも、夜寝る前でも、昼休みの片隅でもいい。

場所も時間も、自分にとって一番ラクな設定で始めることが大切です。

環境を整えることは、意志の力を節約することでもあります。

「やろうかどうしようか」と毎日悩む時間をなくしてしまえば、あとは自然と体が動くようになります。


実際、ある受講者がこんなことを話してくれました。

最初の2週間はほとんど1行か2行しか書けなかった、でも3週間目から急に楽しくなってきた、と。

その人は今、自分でWebアプリを作れるレベルまで成長しています。

2週間の「つらい時期」を、1行という低いハードルが支えていたわけです。

成果が出るまでの時間を、高すぎる目標設定で潰してしまうのは本当にもったいない。

小さく始めるからこそ、続けられます。

「継続は力なり」という言葉はよく聞くけれど、続けるための設計を誰も教えてくれない。

1行から始めることは、その設計の第一歩です。


もちろん、うまくいかない日もあります。

私自身も、講義の準備に追われて自分の手を動かせない日が続いたとき、感覚がにぶる経験をしました。

それでも「今日は1行だけ」と自分に言い聞かせてキーボードを開いた。

すると不思議と、気持ちが戻ってくるんです。

まるでエンジンをかけ直すような感覚、と言えばいいでしょうか。

そういう日があることを責めなくていい。

ただ、またそっとキーボードに戻ればいいだけです。

完璧に続けることが目標ではなく、やめずにいることが目標です。


プログラミング学習に限った話ではないかもしれません。

新しいことを習慣にするとき、「やる気が出るまで待つ」という戦略は、ほぼ機能しません。

やる気は結果であって、原因ではないからです。

ふと立ち止まって考えてみると、これまでの人生で「やる気が出てから始めた」ことと「とりあえず動いてみた」こと、どちらが実際に続いていたでしょうか。

多くの人が後者だと気づくはずです。

行動が先で、感情は後からついてくる。

この順番を知っているだけで、自分への見方がずいぶん変わります。


だから、今日から試してみてください。

パソコンを開いて、エディタを立ち上げて、1行だけ書く。

それだけでいい。

「続けられるか不安」という気持ちは、続けてみてから考えればいい話です。

完璧なスタートを切ろうとしなくていい。

ぐらぐらした一歩目でも、踏み出した事実はちゃんと積み重なります。


あなたが「やる気が出ない」と感じているなら、それはあなたのせいではありません。

ただ、順番が逆になっているだけです。

動いた先に、やる気はちゃんと待っています。

今日の1行が、明日の自分を少しだけ前に進めてくれます。


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