
学習中に「うまくいかない」と感じる瞬間は、誰にでも訪れます。
しかしその瞬間こそが、実は最も大きな成長のチャンスだと言えるでしょう。
プログラミング講師をしている立場から、何百人もの受講者を見てきましたが、壁にぶつかった時の向き合い方で、その後の成長曲線が大きく変わることを実感しています。
この話の結論から先にお伝えすると、つまずきを感じる時こそ実は成長の絶好機なんです。
なぜなら、簡単にできることを繰り返しても新しいスキルは身につきませんが、難しいと感じることに挑戦している時こそ、脳が新しい回路を作り、能力が拡張されていくからです。
具体的にどういうことか説明しましょう。
例えば、プログラミング講義で初めてコードを書く受講者は、最初の2週間から3週間は「全然わからない」「自分には向いていない」と感じることが多いんです。
ある受講者は初回の講義後、「こんなに難しいとは思わなかった。本当に自分にできるのか不安です」と相談に来られました。
でも面白いことに、その方は3ヶ月後には自分でウェブアプリケーションを作れるまでに成長したんです。
振り返ってみると、最初に感じた「難しさ」は、新しいことを学んでいる証拠だったわけです。
ではなぜ、うまくいかない時こそ成長できるのでしょうか。
理由は大きく分けて3つあります。
1つ目は、困難に直面することで問題解決能力が鍛えられること。
2つ目は、失敗から学ぶことで記憶に深く刻まれること。
3つ目は、乗り越えた経験が自信となり、次の挑戦へのエネルギーになることです。
実は私自身も、かつてIT企業でエンジニアとして働いていた時期に大きな挫折を経験しました。
プロジェクトがうまく進まず、自分の技術力不足を痛感して、うつ状態になってしまったんです。
あの時は本当に辛くて、「自分には無理だ」と何度も思いました。
でもその経験があったからこそ、今は講師という天職に出会えたし、受講者の気持ちを深く理解できるようになりました。
あの挫折がなければ、今の自分はいないと断言できます。
とはいえ、「うまくいかない時が成長のチャンス」と頭では理解していても、その渦中にいる時は本当に苦しいものです。
そんな時、私が受講者によく伝えるのは「焦らなくていい」ということ。
成長には個人差があって当然ですし、人と比べる必要は全くありません。
大切なのは、昨日の自分より少しでも前に進むこと。
それが例え小さな一歩でも、確実に積み重なっていきます。
ここで1つ、試してほしいことがあります。
うまくいかないと感じた時、「何がわからないのか」を具体的に言語化してみてください。
漠然と「難しい」と思っているだけでは解決策が見えませんが、「ここの部分が理解できない」「この手順でつまずく」と明確にすると、不思議と道が開けてくるんです。
実際、講義中に「わからない」と言っていた受講者に「具体的にどこが?」と聞くと、多くの場合は意外と小さなポイントでつまずいていることがわかります。
また、完璧を求めすぎないことも重要でしょう。
最初から100点を取る必要はありません。
まずは60点、70点を目指して、徐々にレベルを上げていけばいいんです。
プログラミングでも、最初は動くコードを書くことが目標で、きれいなコードはその次の段階。
段階を踏むことで、無理なく成長できます。
何度も挑戦を重ねることの大切さについても触れておきたいと思います。
1回や2回うまくいかなかったからといって、それは失敗ではありません。
試行錯誤の過程そのものが学びなんです。
ある受講者は、同じプログラムを10回以上書き直していましたが、その過程で確実にスキルが向上していました。
最後には「10回目でやっと理解できた」と笑顔で話してくれたのが印象的です。
さらに、周りの人に助けを求めることも成長の一部です。
1人で抱え込む必要はありません。
講義では質問しやすい雰囲気づくりを心がけていますが、それは「わからない」と言える環境こそが学びを加速させるからです。
質問することは恥ずかしいことではなく、むしろ積極的に学ぼうとしている証拠なんです。
自分らしい道を見つけるということも、この文脈で考えると深い意味があります。
他人と同じ方法でうまくいかないなら、自分に合った方法を探せばいい。
学び方には正解がありません。
ある人は本を読んで理解するのが得意だし、ある人は実際に手を動かして学ぶのが合っている。
自分の特性を知り、それを活かした学び方を見つけることが、結果的に最短の成長ルートになります。
Gallup認定ストレングスコーチとして多くの方の強みを見てきましたが、人それぞれに異なる才能があります。
その才能を活かした学び方をすれば、「うまくいかない」と感じる期間は短くなりますし、成長スピードも加速します。
自分の強みを知ることは、学習効率を上げる大きな武器になるんです。
少しずつでいいので前に進む。
この姿勢が最終的には大きな成果につながります。
毎日10分でもいい、週に1回でもいい。
継続することで、気づいたら大きな山を登っていたということは本当によくあります。
短期間で劇的に成長する人より、コツコツと継続する人の方が、最終的には高いレベルに到達することが多いんです。
最後に、うまくいかない時こそ楽しんでほしいと思います。
できないことができるようになる瞬間の喜びは、何物にも代えがたいもの。
その喜びを味わうために、今の困難があると考えてみてください。
山登りと同じで、登っている最中は大変だけれど、頂上に着いた時の達成感は格別です。
あなたも今、もしかしたら「うまくいかない」と感じているかもしれません。
でも大丈夫です。
その感覚は、あなたが確実に成長している証拠。
焦らず、自分のペースで、一歩ずつ進んでいきましょう。
必ずできるようになります。
そして、その過程で見つけた自分らしい道が、あなたの人生を豊かにしてくれるはずです。