会社員時代は毎日同じ顔ぶれと同じ場所で働く日々が続いていました。
それが悪いわけではありませんが、どこか閉塞感のようなものを感じていたのも事実です。
けれども講師という仕事に出会ってから、私の世界は驚くほど広がりました。
今では毎週のように新しい受講者と出会い、その一人ひとりから学ぶことがあります。
人との縁というのは本当に不思議で、予想もしなかった繋がりが次々と生まれていくんです。
そもそも私がこの道に進んだきっかけは、会社員として働いていた頃の挫折でした。
小学生の頃からプログラミングに触れ、ITエンジニアとしてキャリアをスタートさせたものの、途中でうつ状態になってしまったんです。
当時は「自分には向いていなかったのかもしれない」と落ち込み、IT業界から離れることも考えました。
しかし、ふとしたきっかけでIT企業の研修講師という仕事に出会い、そこで初めて「これが天職だ」と感じたのです。
人に教えることの喜び、受講者が理解できた瞬間の笑顔、そして技術を通じて誰かの役に立てる実感。
これらすべてが私を支えてくれました。
それから神奈川県相模原市で合同会社フェデュケーションを起業し、プログラミング講師としての活動を本格化させました。
相模原は生まれ育った街で、ここには中小企業がたくさんあります。
地元の企業や個人事業主の方々と接するうちに、ITの力を必要としている人がこんなにもいるのだと気づかされました。
同時に、IT初心者の方々が安心して学べる環境がまだまだ足りていないという現実も見えてきたのです。
講師になってから実感したのは、人との出会いの質が圧倒的に変わったということです。
会社員時代は限られた部署の中でのやり取りが中心でしたが、今は業種も年齢も背景も異なる方々と毎日のように接しています。
ある日は20代の起業家志望の方と話し、別の日には60代の企業経営者の方から相談を受けることもあります。
それぞれの人生経験や価値観に触れるたびに、自分の視野が広がっていくのを感じるのです。
とはいえ、最初から順風満帆だったわけではありません。
独立したばかりの頃は受講者がなかなか集まらず、不安な日々もありました。
けれども地道に講義を続け、一人ひとりの受講者と真摯に向き合ううちに、口コミで少しずつ広がっていったのです。
ある受講者の方が「まついさんの講義は分かりやすくて楽しい」と友人に紹介してくれたことがきっかけで、新たな受講者が増えたこともありました。
その時に改めて感じたのは、人との繋がりは一方通行ではなく、双方向の信頼関係によって成り立っているということです。
実のところ、講師という仕事は単に知識を教えるだけではありません。
受講者が抱える悩みや目標を一緒に考え、時には励まし、時には一緒に悩みながら伴走していく仕事です。
例えば、ある50代の受講者の方は「今さらITなんて無理かもしれない」と不安そうでしたが、数か月後には自分でウェブサイトを作り上げ、本当に嬉しそうに報告してくれました。
その笑顔を見た時、私自身も心から幸せを感じたのです。
このように受講者の成長を間近で見られることが、講師としての最大の喜びになっています。
さらに、講師としての活動を続けるうちに、Gallup認定ストレングスコーチという資格にも出会いました。
これは人の強みを見つけて活かすことを目的とした資格で、講義の中でも受講者一人ひとりの持ち味を引き出すために役立っています。
人にはそれぞれ異なる強みがあり、それを理解して伸ばすことで仕事も人生もより充実するという考え方です。
この資格を取得してからは、単にIT技術を教えるだけでなく、受講者がどうすれば自分らしく働けるかを一緒に考える機会が増えました。
人との繋がりが広がると、思いがけないチャンスも舞い込んできます。
ある時、以前の受講者から「知り合いの企業がIT導入支援を探している」と連絡をもらい、そこから新しいプロジェクトが始まったこともありました。
また別の受講者とは講義後も交流が続き、今では一緒にイベントを企画するような関係になっています。
こうした繋がりの連鎖が、私の人生をどんどん豊かにしてくれているのです。
それでも、すべての出会いが最初からスムーズだったわけではありません。
中には価値観が合わず、うまくコミュニケーションが取れなかった経験もあります。
しかし、そういった失敗から学んだのは、相手の立場に立って考えることの大切さでした。
自分の意見を押し付けるのではなく、相手が何を求めているのかをしっかり聞き、その上で最適な提案をする。
この姿勢を心がけるようになってから、受講者との関係もより深まったように感じます。
今では毎日が新鮮で、次にどんな出会いが待っているのかと楽しみになっています。
会社員時代には想像もできなかったほど、人生が充実しているのです。
講義を通じて出会った受講者の中には、今でも定期的に連絡をくれる方もいますし、近況報告をしてくれる方もいます。
そうした繋がりが積み重なることで、自分の存在意義を実感できるようになりました。
ふと振り返ってみると、挫折やうつ状態を経験したからこそ、今の自分があるのだと思います。
あの時の苦しみがなければ、講師という天職にも出会えなかったかもしれません。
人生は不思議なもので、辛い経験も後になって意味を持つことがあるのです。
だからこそ、今困難に直面している人にも伝えたいのは、諦めずに一歩ずつ進んでいけば必ず道は開けるということです。
さて、私が大切にしているのは「いつでも笑顔を忘れない」という姿勢です。
講義中はもちろん、日常生活でも笑顔を心がけています。
笑顔でいることで自分自身も前向きになれますし、周りの人にも良い影響を与えられるからです。
受講者の方々からも「まついさんの笑顔に元気をもらった」と言われることがあり、それが私にとっての励みになっています。
人との繋がりが増えることで、自分の世界観も変わりました。
以前は自分の知っている範囲でしか物事を考えられなかったのですが、今では様々な視点から考えられるようになりました。
これは講師として受講者と接する中で自然と培われたものです。
多様な価値観に触れることで、柔軟な思考ができるようになったのです。
また、地元である相模原市での活動を通じて、地域貢献の意義も感じるようになりました。
中小企業が多いこの街で、IT人材育成や支援を行うことは地域経済の発展にも繋がります。
実務に直結するデジタル活用の教育を提供し、地元企業と共に成長していく。
そんな好循環を目指しながら、日々活動しています。
そして何より、講師という仕事を通じて「人生が豊かになる方法」を自分自身が体験できているのです。
それは高級なものを手に入れることや、有名になることではありません。
毎日の小さな出会いや、受講者の成長を見守ること、そして誰かの役に立てている実感。
これらすべてが私にとっての豊かさなのです。
結論として、人との繋がりこそが人生を充実させる最大の要素だと実感しています。
会社員時代の限られた環境から抜け出し、講師として多くの人と出会うようになってから、毎日が本当に楽しくなりました。
縁というのは不思議なもので、一つの出会いが次の出会いを呼び、そこから新たな可能性が生まれていきます。
今では毎日が新鮮で、次にどんな素敵な人と出会えるのかとワクワクしています。
この幸せを一人でも多くの人に感じてもらいたいと思いながら、これからも講師として、そしてストレングスコーチとして活動を続けていきます。
笑顔を忘れずに、仕事を楽しめる人たちを増やしていくことが私の目標です。