教育の現場に身を置いていると、よく「先生はいつも教える側で大変ですね」と言われることがあります。
でも実際のところ、講師という仕事をしていて一番驚いているのは、自分が教わることの多さなんです。
毎日のように
「あ、そうなんだ」
「知らなかった」
「なるほど」
という発見があって、気がつくと受講者の方々から学んでいることがたくさんあることに気づきます。
特に若い受講者の方々と接していると、自分では気づかなかった最新のトレンドや考え方に触れる機会が本当に多いんです。
例えば、休憩時間の何気ない会話で「今、この漫画が面白いんですよ」と教えてもらったり、「このアプリ、すごく便利なんです」と新しいサービスを紹介してもらったり。
そんな瞬間に、「ああ、自分はまだまだ知らないことがたくさんあるんだな」と実感します。
人気の漫画の話になると、受講者の方々の目がキラキラと輝きます。
最近のストーリー展開について熱く語ってくれたり、キャラクターの魅力について詳しく説明してくれたり。
そんな話を聞いていると、漫画という文化の奥深さや、若い世代が何に興味を持っているのかがよくわかります。
時には、その漫画に出てくる設定がプログラミングの概念と似ていることに気づいて、「これ、オブジェクト指向の考え方に近いですね」なんて話に発展することもあります。
アプリの話も本当に勉強になります。
「先生、このアプリ知ってます?」と聞かれて、「知らないです、どんなアプリですか?」と答えると、使い方から便利な機能まで詳しく教えてくれます。
画面を見せながら「ここをタップすると、こんなことができるんです」「この機能がすごく便利で、毎日使ってます」と説明してくれる時の表情は、まさに先生そのものです。
スマートフォンの使い方についても、若い受講者の方々は本当に詳しいですね。
新しいOSの機能や、隠れた便利機能、効率的な操作方法など、メーカーの公式サイトを見ても載っていないような情報を知っていることがよくあります。
「こうやって操作すると早いんですよ」
「この設定を変えると、バッテリーが長持ちします」
といったテクニックを教えてもらうと、
「なるほど、そんな方法があったのか」
と感心してしまいます。
SNSの使い方や最新の流行語についても、受講者の方々は情報が早いですね。
「今、こんな言葉が流行ってるんです」
「このハッシュタグが人気なんです」
といった話を聞くと、言葉の変化の速さや、コミュニケーションの進化を実感します。
時には、その流行語の背景にある社会現象について深く議論することもあって、そんな時は完全に受講者の方が先生になっています。
音楽の話になることもよくあります。
「この曲、知ってます?」
と聞かれて知らないと答えると、
「すごくいい曲なんです、聞いてみてください」
と勧めてくれます。
実際に聞いてみると、確かに素晴らしい楽曲で、「なぜこの曲を知っているんだろう」と感心することがあります。
音楽の趣味は人それぞれですが、若い世代が何を聞いているのか、どんな歌詞に共感しているのかを知ることで、彼らの価値観や感性を理解する手がかりになります。
ゲームの話も盛り上がることが多いテーマです。
最新のゲームタイトルから懐かしのレトロゲームまで、ゲームに関する知識は本当に豊富です。
「このゲーム、プログラミングの勉強になるんです」
と教えてもらうこともあって、実際にやってみると確かに論理的思考力が鍛えられるような仕組みになっていることがわかります。
ゲームを通じてプログラミングの概念を学ぶという発想は、自分では思いつかなかったアプローチでした。
ファッションやライフスタイルについても、若い受講者の方々から学ぶことが多いです。
「最近、こんなブランドが人気なんです」
「この店、おすすめです」
といった情報は、同世代の友人からは得られない貴重な情報です。
また、環境への意識や社会問題への関心の高さにも驚かされることがあります。
持続可能な社会について真剣に考えていたり、社会的な課題について積極的に行動していたり。
そんな姿を見ていると、若い世代の意識の高さに感動します。
技術的な面でも、受講者の方々から学ぶことがたくさんあります。
最新のプログラミング言語やフレームワーク、開発ツールについて、「こんなのがあるんです」と教えてもらうことがよくあります。
特に、新しいサービスやライブラリについては、若い受講者の方々の方が情報が早いことが多いんです。
「これ、すごく便利なんです」と紹介してもらって、実際に使ってみると確かに革新的で、「なぜもっと早く知らなかったんだろう」と後悔することもあります。
プログラミングの学習方法についても、受講者の方々から新しいアプローチを教えてもらうことがあります。
「この動画、わかりやすいです」
「このサイト、練習問題が豊富です」
「このアプリ、スキマ時間に勉強できます」
といった情報は、今後の指導に活かせる貴重な知識です。
自分が知らなかった学習リソースを教えてもらって、「こんな素晴らしい教材があったのか」と驚くことがよくあります。
働き方や価値観についても、若い受講者の方々の考え方から学ぶことが多いです。
ワークライフバランスの重要性や、自分らしい働き方への意識、キャリア形成に対する考え方など、時代の変化を感じさせる新しい価値観に触れることができます。
「仕事も大切だけど、プライベートも充実させたい」
「自分の強みを活かせる仕事をしたい」
といった話を聞くと、働くことの意味について改めて考えさせられます。
コミュニケーションの方法についても、受講者の方々から学ぶことがあります。
オンラインでの効果的なやり取りの方法や、チャットツールの便利な使い方、リモートワークでの工夫など、新しい時代のコミュニケーション術を教えてもらうことがよくあります。
「こうすると、オンラインでも伝わりやすいんです」
「この機能を使うと、効率的に情報共有できます」
といったテクニックは、講師としての仕事にも大いに役立っています。
食べ物や飲み物の話になることもあります。
「最近、この店がおいしいんです」
「このドリンク、集中力が上がります」
といった情報は、日常生活を豊かにしてくれる実用的な知識です。
新しいカフェやレストランの情報を教えてもらって、実際に行ってみると確かに素晴らしいお店だったということがよくあります。
旅行や趣味の話も盛り上がるテーマです。
「ここに行ってきました」
「この体験がよかったです」
といった話を聞くと、自分も行ってみたくなります。
特に、海外旅行の話では、現地での体験談や文化の違いについて詳しく聞くことができて、まるで自分も旅行したような気分になります。
読書の話になることもあります。
「この本、面白かったです」と勧めてもらった本を読んでみると、確かに興味深い内容で、新しい視点や知識を得ることができます。
ビジネス書から小説、エッセイまで、幅広いジャンルの本を紹介してもらうことで、自分の読書の幅も広がります。
健康や運動についても、受講者の方々から学ぶことがあります。
「この運動、効果的です」
「このアプリで健康管理してます」
といった情報は、忙しい日々の中で健康を維持するのに役立ちます。
特に、短時間でできる運動や、デスクワークの合間にできるストレッチなどは、すぐに実践できて効果を実感できます。
こうした相互学習の場があることが、講師という仕事の大きな魅力だと感じています。
一方的に教えるだけでなく、受講者の方々からも学ぶことで、自分自身も成長し続けることができます。
そして、その学びを次の講座や指導に活かすことで、より良い教育を提供できるようになります。
受講者の方々との交流を通じて気づくのは、世代や立場は違っても、学ぶことへの興味や新しいことへの好奇心は共通しているということです。
「知らないことを知りたい」
「新しいスキルを身につけたい」
という気持ちは、年齢に関係なく誰もが持っているものです。
そして、その気持ちを共有できることが、教育の場の素晴らしさなんだと思います。
また、受講者の方々から学ぶことで、自分自身の固定観念や先入観に気づくこともあります。
「こういうものだ」と思い込んでいたことが、実は違っていたり、新しい見方があったりすることを教えてもらいます。
そんな時は、「まだまだ学ぶことがたくさんあるな」と謙虚な気持ちになります。
プログラミングを教えながら自分も成長できるというのは、本当に贅沢なことだと思います。
技術的なスキルだけでなく、コミュニケーション能力や人間性も向上していく実感があります。
受講者の方々との出会いを通じて、新しい価値観に触れたり、異なる視点を学んだりすることで、人として豊かになっていく感覚があります。
このような相互学習の環境があるからこそ、講師という仕事を続けていて飽きることがありません。
毎日が新しい発見の連続で、「今日はどんなことを学べるだろう」という期待を持って仕事に取り組むことができます。
そして、その学びが自分の成長につながり、それがより良い指導につながるという好循環が生まれています。
受講者の方々には、いつも感謝の気持ちでいっぱいです。
技術を教えさせてもらっているだけでなく、人生を豊かにしてくれる様々な学びを与えてもらっています。
この恵まれた環境を大切にして、これからも学び続け、成長し続けていきたいと思います。