未来エンジニア養成所Blog

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一人ひとりに寄り添う教え方の大切さ

プログラミングを教えていて日々感じることがあります。

それは、教えるということがどれほど奥深く、そして素晴らしいものかということです。


多くの人が「教える」と聞くと、まず頭に浮かぶのは教科書やテキストを順番に説明していくことかもしれません。

確かに、基本的な知識を体系的に伝えることは重要です。

しかし、本当の意味での教育は、そこから一歩も二歩も踏み出したところにあるのではないでしょうか。


私がこれまで多くの受講者と接してきて強く実感するのは、同じ内容を説明しても、その受け取り方や理解の仕方が人によって全く違うということです。

ある人にとってはすんなりと頭に入る説明も、別の人にとっては全く理解できないということが日常的に起こります。

これは決して、どちらかが優秀でどちらかがそうでないということではありません。

人それぞれに異なる学習スタイル、経験、価値観、そして理解のプロセスがあるからです。


例えば、プログラミングの変数という概念を説明するとき、数学が得意な人には「xやyのような未知数のようなもの」と説明すれば理解してもらえることが多いです。

しかし、数学に苦手意識を持つ人に同じ説明をしても、かえって混乱を招いてしまうことがあります。

そんなときは「変数は箱のようなもので、その中にデータという物を入れておく場所」といった身近な例えを使うことで、すっと理解してもらえることがあります。


また、理論的な説明を好む人もいれば、実際に手を動かしながら学ぶことで理解が深まる人もいます。

静かな環境で集中して学習したい人もいれば、仲間と議論しながら学ぶことで理解が進む人もいます。

これらの違いを見極めて、それぞれの人に最適な方法でアプローチすることが、本当の意味での教育だと思うのです。


私自身、小学校の頃からプログラミングに触れ、ITエンジニアとして働いた経験もありますが、その道のりは決して平坦ではありませんでした。

挫折を経験し、うつ状態になった時期もありました。

しかし、そのような困難な経験があったからこそ、今教える立場になったときに、受講者の気持ちや悩みを深く理解できるようになったと感じています。


技術的なスキルだけでなく、一人ひとりの心の状態や学習に対する不安、過去の経験なども含めて、その人全体を理解しようと努めることが大切だと思います。

プログラミングエラーに直面して落ち込んでいる受講者には、技術的な解決方法を教えるだけでなく、「エラーは成長のチャンス」ということを伝え、挫折感を乗り越える方法も一緒に考えます。


教え方を柔軟に変えるということは、決して妥協することではありません。

むしろ、その人にとって最も効果的な学習方法を見つけ出すために、教える側がより多くの引き出しを持ち、より深く考え、より創意工夫を凝らすということです。

同じゴールに向かうにしても、そこに至る道筋は人それぞれ違っていて当然なのです。


時には、受講者から「他の人と比べて自分は理解が遅い」という相談を受けることがあります。

そんなときは必ず伝えることがあります。

それは、学習のペースは人それぞれであり、大切なのは他人と比較することではなく、昨日の自分と今日の自分を比較することだということです。

小さな成長でも、それは確実にその人の力になっているのです。


また、教える側も常に学び続ける姿勢が重要だと感じています。

受講者から質問を受けたとき、その質問の仕方や内容から、その人がどのような思考プロセスを持っているのか、どのような点で躓いているのかを読み取ろうとします。

そして、その人に最も適した説明方法を見つけるために、自分自身も新しいアプローチを模索し続けています。


受講者一人ひとりの成長を見守ることは、教える側にとっても大きな喜びです。

最初は基本的な概念でさえ理解に苦労していた方が、時間をかけて少しずつ理解を深め、最終的には自分なりの方法で問題を解決できるようになる姿を見るとき、教育の本当の価値を実感します。


人は皆、異なる才能や特性を持っています。

ある人は論理的思考が得意で、別の人は創造的な発想に長けています。

ある人は細かい作業が得意で、別の人は全体を俯瞰することが得意です。

これらの違いを認識し、それぞれの強みを活かせるような教え方をすることで、受講者は自信を持って学習に取り組むことができるようになります。


教育において最も大切なことの一つは、受講者に「できる」という実感を持ってもらうことだと思います。

小さな成功体験を積み重ねることで、学習に対する意欲や自信が育まれます。

そのためには、その人のレベルに合わせた適切な課題設定や、達成可能な目標の提示が重要になります。


時には、受講者が想定していたものとは全く違う方向から理解を示すことがあります。

そんなときは、その独特な理解の仕方を否定するのではなく、むしろそれを活かしてさらに深い学習につなげていくことを心がけています。

多様性を受け入れ、それぞれの個性を大切にすることが、真の教育なのではないでしょうか。


また、技術的な知識だけでなく、学習に対する姿勢や考え方も合わせて伝えることが大切だと感じています。

プログラミングに限らず、何かを学ぶときには試行錯誤が必要であり、失敗から学ぶことも多いということ、そして継続することの重要性なども含めて伝えるようにしています。


教える立場にいると、受講者から多くのことを学ばせてもらうことも頻繁にあります。

異なる視点からの質問や、予想もしなかった発想に触れることで、自分自身の理解も深まります。

教育は一方通行ではなく、教える側と学ぶ側が互いに成長し合う関係なのだと日々実感しています。


現代は情報があふれている時代です。

インターネット上には無数の学習リソースがあり、誰でも簡単に情報にアクセスできます。

しかし、だからこそ人間が直接教えることの価値が高まっているのではないでしょうか。

情報を一方的に伝えるだけなら機械でもできますが、一人ひとりの状況や特性に合わせて最適な方法でサポートすることは、人間にしかできないことです。


受講者と向き合うとき、いつも心がけているのは、その人の可能性を信じることです。

今は理解できないことも、適切なサポートがあれば必ずできるようになると信じています。

そして、その人らしい方法で成長していけるよう、様々な選択肢を提示し、一緒に最適な道を探していくことが私たちの役割だと思っています。


教育の現場では、マニュアル通りの対応では解決できない場面が数多くあります。

そんなとき大切なのは、その場その場で最適な判断をし、柔軟に対応していく力です。

受講者の表情や反応を見ながら、理解度を確認し、必要に応じて説明の仕方を変えたり、別のアプローチを試したりすることが求められます。


最終的に目指しているのは、受講者が自立して学習を続けられるようになることです。

教える側がいなくても、自分で問題を発見し、解決方法を考え、実行していけるような力を身につけてもらうことが最終的なゴールです。

そのためには、知識を伝えるだけでなく、学び方そのものを教えることも重要になります。


一人ひとりに寄り添った教育を実践することは、確かに時間も労力もかかります。

しかし、その結果として受講者が自信を持って成長していく姿を見ることができたとき、その全ての努力が報われると感じます。

教育とは、まさに人と人との心の通い合いから生まれるものなのかもしれません。


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